「2014・年頭に際し」
数少ない このホームページをたづねてくれた方々へ。
今年は我々“団塊の世代の唄”の楽曲が初めて公共放送の電波に流れ出る重要な一年となります。
私事ではありますが、2003年3月、22年間やり続けた広告音楽制作会社「株式会社ハロー・グッドバイ」とその出版部門「株式会社ファニータ」、関連会社「株式会社ティヴィサロン1」が倒産、私自身も自己破産するという前代未聞の体験をしました。
あれから今年で11年。その事で、私は信頼をうら切り、経済的には全てのものを失いました。しかし、幸いにも私自身の心と体のなかには音楽と賭博だけは生きつづけることが出来た。
それもひとえに、家族と何人かの友人達が見守ってくれた事、そして皆さんの様な多くのミュージシャン達が周りに居てくれた事が大きなより所になったからだと思う。
「破産」「破綻」によって私自身の未熟さを露呈する事で、それまで気づかなかった、忘れかけていた、私がなぜ この音楽という先の見えない、しかし、どうしようもなく楽しい、無限の可能性と自由を秘めたこの道に身を投じたかを、改めて思い起こさせ、再認識させてくれたのです。
そして現在も尚、私を突き動かし、この先へ進めと後押しするのです。
そんな私にとって、はからずも、あの2011年3月11日、あの大震災当日がこの“団塊の世代の唄”にとっての出発点となった事に、なにか因縁めいたものを感じます。
前置きが長くなりましたが、このプロジェクトを完遂させる為には、今年は今まで以上に私の考え方を皆さんに充分に伝えなければならないと考えてます。
1月9日 初リハーサル。10日 本番。今年は、1回の1曲の1小節のリハーサルから、皆さんと共にする大切な限りある瞬間を有効に 濃密に過ごせたらと思います。
私に残された時間と財力には限界があります。それは皆さんにとっても同じ事でしょう。私を含め、今現在皆さんが持っている全てを、「LIVE」を通して音楽の全てと皆さんの人としての全てをさらけ出しましょう!
今の世の中、全ての面においてそのことが決定的に足りていないと私には感じます。
LIVE会場へは、大勢の人がお金を払い我々の音楽と
そんな人達がごく少数であっても、何かを感じとって帰ってくれたなら、その瞬間ものは動き出すのです。
どうか皆さん、我々だけでなく、我々の周辺にいる人達が必ずや動きだすことを信じ、この一年ケンカもしながら一緒にやって行けたらと考えています。
“団塊の世代の唄”メンバーへ贈った手紙を年頭のご挨拶にかえさせていただきます。
2014年“団塊の世代の唄”責任プロデューサー 秋田新一郎